Android API レベル 36 および iOS 26 のサポート - 最新のモバイル OS とアプリストア要件への対応
- RAD Studio 13.1 では Android API レベル 36.1 がサポートされました。これは 2026 年 8 月以降、Google Play ストアでアプリを公開するための要件となります。また、ビルドシステムとプラットフォーム JAR ファイルもこれに合わせて更新されています。さらに、Application Uses Permissions ページが刷新され、新しい API レベルで必要となる権限が追加されたほか、Android の FireMonkey フレームワークで使用される Jetpack Core ライブラリもアップグレードされています。
- IDE が既存の Android SDK インストールを検出する仕組みも改善されました。また、Android 共有ライブラリ(.so)のビルドがサポートされ、最近の Android バージョンにおける予測型「戻る」ナビゲーションを無効にする機能も追加されています。
- Apple プラットフォームでは、RAD Studio 13.1 が iOS 26 を正式にサポートし、App Store の要件に継続して準拠できるよう、デフォルトの最小サポート iOS バージョンも引き上げられています。
Bookmarks アドオンを IDE に統合 - 組み込みソースコードブックマーク機能を強化
- RAD Studio 13.1 では、Bookmarks アドオンが IDE に完全統合されました。もともと Parnassus によって開発され、以前は GetIt から提供されていたこの機能が、従来の IDE 組み込みブックマークシステムに代わる、より高機能で拡張性の高いソリューションとして採用されています。
- 強化された Bookmarks 機能では、自動番号付け、高速なキーボード操作によるナビゲーション、正確なコード行への参照とプレビューを備えたアクティブなブックマークの構造化ビューが導入されています。
- 一時的なキャレットブックマークもサポートされました。ブックマークを設定して Escape キーを押すことで、その位置に戻ることができます。これらのブックマークはスタックとして動作し、「後入れ先出し」の順序で移動します。元の位置に戻るたびに、そのブックマークは削除されます。
- これらの改善により、大規模なコードベース内をより簡単に移動し、ソースコード内の重要な場所へすばやく戻れるようになります。
Windows 11 専用 VCL スタイル(IDE にも対応)- Windows アプリケーションの外観を簡単にモダナイズ
- 近年進められている UI モダナイゼーションの一環として、RAD Studio 13.1 Florence では Windows 11 専用の新しい VCL スタイルが 6 種類導入されています。Windows Modern、Windows Modern Dark、Windows Modern Slate Gray、Windows Modern Green、Windows Modern Blue、Windows Modern Purple というカラーバリエーションが用意されています。
- IDE スタイルも更新され、RAD Studio IDE の外観が Windows 11 のルック&フィールにさらに適合するようになりました。IDE はオペレーティングシステムに応じて適切なスタイルを自動的に選択し、Windows 10 では Windows 10 スタイル、Windows 11 では Windows 11 スタイルを使用します。また、ウィンドウの角丸表示、IDE 検索コントロールの改善、ナビゲーションツールバーの更新なども行われています。
FireMonkey Style Designer - より高速で柔軟、モダンな UI スタイリング
- RAD Studio 13.1 では、新しい FireMonkey Style Designer の初期バージョンが導入されています。既存の Bitmap Style Designer とは異なり、FireMonkey 専用に構築され、よりモダンな設計思想を採用しています。
- 新しいデザイナーはスタンドアロンアプリケーションで、開発者による FMX スタイルの作成・管理方法を再構築しています。スタイルオブジェクトの階層やコンポーネント内部の詳細な知識を必要とせず、色、背景、タイポグラフィ、インタラクション状態などの高レベルな概念を中心とした、よりデザイン指向のアプローチを提供します。FireMonkey の内部スタイル形式への変換はツール側で処理されます。
- Style Designer 自体も FireMonkey で構築されており、プロフェッショナルなデスクトップツールを構築できる FireMonkey の能力を示しています。主に開発者向けですが、開発チームと連携する UI/UX デザイナーも利用できるよう設計されています。
C++Builder / Modern Win64 の品質改善
- 13.0 で Clang 20 および C++23 にアップグレードされたことを受け、RAD Studio 13.1 では C++Builder 64 ビット Modern コンパイラツールチェーン全体の品質向上に重点が置かれています。特に、依存関係の解析を高速化する clang-scan-deps ユーティリティが導入され、リンカー呼び出し時の Unicode パス処理も改善されています。
- Windows SDK については、複数の SDK バージョンがインストールされている場合のインポート処理がより堅牢になり、最新の Windows SDK もサポートされています。
- C++ から Delphi ランタイムを利用する際に影響していた複数の問題も修正されています。
IDE およびデバッガの品質改善
- このリリースでは High DPI 環境でのデザイン体験が大幅に改善されています。デザイン時の DPI にかかわらず、フォームを 96 DPI で保存できるようになりました。これは、異なる画面解像度や High DPI IDE 設定を使用して同じプロジェクトで作業するチームに特に有用です。
- さらに、Object Inspector の一部の数値フィールドで簡単な計算を行える新しい仕組みも導入されています。対象となるのは、VCL の TControl およびその派生クラスの Left、Top、Height、Width プロパティです。
- Embarcadero の製品登録機能もモダナイズされ、License Manager アプリケーションと Product Registration ダイアログの両方が大幅に更新されています。これらの VCL アプリケーションは Per Monitor v2 構成による High DPI をサポートし、フォントの更新を含む UI 全体の刷新も行われています。
- デバッガでは「Attach to Process」ダイアログにプロセスアイコンが表示されるようになり、対象プロセスをより簡単に識別できます。
- また、Delphi および Modern C++ の 64 ビットデバッガを中心に、複数の品質改善が行われています。特に例外処理に関連して、従来はデバッガがエラーで停止していた複数のケースが修正され、正常に動作するようになりました。
Web ツールの機能強化
- RAD Studio 13.1 では、Web サーバーと Web クライアントの両方で HTTP Server-Sent Events(SSE)モデルがサポートされ、新しい TWebResponseStream、THTTPEvent、THTTPEventSource などのクラスが追加されています。これにより、MCP などのプロトコルへの対応を含む、SSE ベースのアプリケーションを開発できるようになります。
- さらに、WebBroker では C++Builder 向けの Apache 設定がサポートされ、RAD Server Lite には TLS 1.3 の統合サポートが追加されています。