AH Formatter Windows Edition(日本語版) について

Web版と印刷版を統合する、CSS3対応PDF作成ソフト。

AH Formatterは、XSL-FOを使った組版やCSSを使ったXML/HTMLが使える、組版・印刷ソフトウェアです。XML文書をきれいに表示・印刷するための仕様であるXSL 1.1に対応しており、またW3Cで策定作業中のCSS Level 3のページ媒体向け仕様によるレイアウト指定のページ組版にも対応しています。 これにより、HTML/XMLとCSSを使って、さまざまなドキュメント類、帳票、書籍などの高品質なページ組版、印刷やPDFなどのページ媒体への出力が可能です。

AH Formatterとは?

XML/HTMLを印刷出力する
AH Formatterは、「XML/HTML+スタイルシート」をページの概念をもつ媒体(紙、PDF、PostScript、XPS等)向けに可視化し、出力処理を行なうソフトウェアです。

XSL-FOとCSSが使える
次の二つのスタイルシート標準仕様に対応しています。

  • XSL-FO:Extensible Stylesheet Language (XSL) Version 1.1 - Formatting Objects - XSL-FOはXMLをPDFまたは紙へ印刷するためのスタイルシートとして、XMLドキュメントの専門家の間で強く支持されています。
  • CSS:Cascading Style Sheets - CSSは「Webデザイン」用のスタイルシートとして、Webブラウザのサポートが充実しています。

実績豊富なXSL-FOサポート
アンテナハウスは、2001年からXSL-FO 仕様を実装したXSL Formatterを販売し、世界的な評価を得てきました。XSL Formatterは、発売以来、日本国内は勿論、海外でも世界43カ国(2008年6月末:国内含まず)での導入実績があります。航空機・自動車のマニュアル、携帯電話・PDAの多言語マニュアル、各種技術文書、カタログ集、クレジットカード等の請求書発行まで幅広い用途で採用されています。

CSS3で印刷ページデザインを実現
CSSはXSL-FOに比べ、理解し易く使い易いスタイルシートです。CSS2.1ではページ媒体向けのレイアウト指定機能は弱いですが、CSS3仕様案では印刷ページのデザイン機能が強化されます。今後、CSS3仕様策定が進むにつれて、CSSを印刷ページデザインに使う機会が増えていくことでしょう。

AH Formatter V5はCSS3仕様案の印刷ページデザイン機能の多くを処理できます。さらに、10年近い実績をもつXSL-FOの実装経験から、CSS3仕様案で足りない機能をアンテナハウス拡張機能として用意しており、高度な印刷ページデザインの処理ができます。

世界の専門家に評価された高性能・高機能
XSL Formatterは少ないメモリで膨大なページを高速に組版してPDF化、CJK(中国語・日本語・韓国語)/HAT(Hebrew・Arabic・Thai)を含む多言語マニュアルの組版とPDF化、MathML数式・SVGやPDFをグラフィックとして文中に埋め込む機能など、プロ向けの高度な機能を備えています。

特徴

CSSに対応
AH Formatter V5.0は、CSS2.1およびCSS3に対応しています。CSS3のページモデルにも対応しているため、高品質なページ組版が実現できます。HTML/XHTMLについては、フレームなどの一部HTMLを除き、組版することができます。

Acid2に合格
AH Formatter V5.0は、ウェブスタンダードプロジェクト(WaSP)が作成した、CSSへの準拠度を測るテスト、Acid2に合格しています。

XSL 1.1 に対応
XSL-FO 仕様である XSL 1.1 に対応しています。 AH Formatter V5.0 は、XSL仕様のほとんどの要素、プロパティを忠実に実装しています。

大規模な文書を組版
AH Formatter V5.0 の組版エンジンは、大規模文書を組版することが可能です。数万ページに及ぶようなテクニカルマニュアルなどの組版にも最適です。

高速に組版
AH Formatter V5.0 は、組版を高速に処理し、PDFを生成します。WebでのPDF配信など、Webアプリケーションなどへの応用にも最適です。

多言語組版
AH Formatter V5.0 は、Unicodeで扱えるほとんどの文字を扱うことができ、50以上の言語に対応しています。また、縦書きや、アラビア語などの右から左への文章も記述でき、これらを混在させた文書も容易に作成することができます。そのため、多国語対応の文書の生成などに最適です。ハイフネーション処理や、言語によって異なる約物前後の空白の調整なども自由に行うことができます。また、AH Formatter V5.0 は、40言語以上のハイフネーション処理を行うことができます。

多種なファイルフォーマット出力
PDF出力エンジンは独自開発したものです。接続数無制限のサーバ上でPDF出力が可能です。Acrobatのライセンスは不要です。また、それぞれのオプションをご購入いただくことで、PostScript出力®、INX出力、XPS出力、SVG出力も可能となります。

PDF/X、PDF/Aに対応
AH Formatter V5.0 は、PDF/Xに対応しています。PDF/Xは、印刷用にISOで規定されているデータ交換を重視した仕様です。また、PDF/Aにも対応しています。PDF/Aは、電子文書の長期保存用の形式で、これもISOで規定されています。

アクセシブルなPDF
AH Formatter V5.0 は、障害者のアクセシビリティ向上のために、タグ付きPDFを作成することが可能です。これは、2001年6月21日に施行された米国の法律「Section 508」を遵守するためにもなくてはならない機能です。

プリンタに直接出力
Windows版では、PDFを経由することなく、プリンタへ直接出力することができます。GUIを使えば、その場で組版結果を確認して、直ちに印刷できます。

ベクタ画像をネイティブに描画
SVG、MathML、EMF、WMF、CGM画像は、ベクタのままPDF中に描画します。このため、画質の劣化が一切ありません。CGMのベクタでの描画には、「AH Formatter CGM オプション」が必要です。

PDF中にPDFの埋め込みも可能
PDF中に他のPDFの任意のページを埋め込むことができます。この機能を利用して、EPSをPDFへ変換してPDF中へ埋め込むことが可能です。Adobe DistillerやGhostscriptがインストールされている環境では、それを自動的に行うことができます。

PANTONE®カラーに対応
「AH Formatter PANTONE® オプション」により、Pantone社の色名を直接指定できるようになります。

豊富な組込みインターフェイス
AH Formatter V5.0 は、組込みインターフェイスとして、コマンドラインインターフェイス、.NETインターフェイス、COMインターフェイス、Javaインターフェイス、C/C++インターフェイスを用意しています(.NETインターフェイス、COMインターフェイス は Windows版のみ)。いずれもストリーム処理が可能です。これらを利用して、アプリケーションへの組み込みが簡単に行えます。また、.NETのネイティブ・パーサの出力(XML、XSLT出力)を、ファイルを経由せずに直接受け取ることもできます。.NETインタフォースだけでなくCOMインターフェイスでも DOMを直接受け取って、処理することができます。